研究テーマ


ネットワーク班テーマ
近年,スマートフォンの急速な普及により,駅構内など多数の端末が密集した環境下において大きく通信速度が低下することが問題となっている.本研究では,各端末が自律分散的制御を行うことで,通信速度の改善をねらう.
通信機器同士を無線接続する無線メッシュネットワークの技術が注目されている.しかし,無線接続による通信では,隠れ端末問題と呼ばれる問題によって通信速度が低下する恐れがある.そこで,通信機器間の経路制御によって通信速度低下の抑制をねらう.
無線アクセスポイントを多数配置した無線ネットワーク環境において,通信速度低下の原因となる干渉を考慮し,通信量制御を行うことでネットワークの利用効率および各ノード間の公平性の向上を目指す.
省電力無線通信であるBLE(Bluetooth Low Energy)を用いて,牧場などの屋外の生物に対して個々の動きの追跡を行う.屋外を対象にするため,推定したい場所の範囲が広いことや,気温や湿度をはじめとした環境の変化などに起因する電波強度の変化に対応することが課題となり,これらの改善を行う.
ネットワーク班・分散班融合テーマ
自動運転など高度道路交通システム(ITS)の実現のために,車載カメラによる歩行者検出は必要不可欠な技術である.歩行者検出では遠方の歩行者ほど検出精度が低下することが課題となっているため,本研究では,車車間通信での検出情報共有により精度の向上を図る.
緊急車両の走行時間を短縮して人命救助に貢献することを目的とした,車車間通信による走行支援を行う.昨年度は,渋滞情報の判定・利用を中心に,道路の経路選択を行い評価を行った.
IoT (Internet of Things)分野の発達に応じて、クラウドコンピューティングに代表されるデータセンタにおけるスケーラブルなデータ処理に代わり、クライアントに近いエッジサーバにおいてデータ格納・処理をおこなうエッジコンピューティングが注目を集めている。 本研究では、開発者が明示的なデータ分散手法を記述することで、アプリケーションに応じた効率的データ配置が可能な分散 key-value ストアの研究をおこなっている。現在、宣言的なデータ分散記述を可能とするための研究を進めている。
今後、各種センサー情報を含めて、様々な情報が仮想空間上に格納されるようになると、複数のサービスにまたがった処理が一般化すると同時に、個々の情報に対する適切なアクセス保護も必須となる。 本研究では、宣言的データアクセス保護機構を提供することで、各種データサービスが単一データシステム上に共存・連携することを可能にしつつ、静的解析を用いた情報流出の可能性判定手法などを開発することを目標としている。
並列分散処理班テーマ
大量のタスクを処理する並列プログラムにおいて、個々のタスクに要する計算量が実行時まで分からないケースも多い。 動的負荷分散とは、自動的に負荷分散をおこなう技術であり、共有メモリ環境上では広く利用されつつある。 本研究では、各ノードがマルチコアCPUを有する大規模分散計算環境で効率的に稼働する動的負荷分散機構の研究をおこなっており、加えて、各タスクの優先度や実行ノード制約を記述できるよう、機能強化にむけた研究も進めている。プログラミング言語には、X10 もしくは Java を利用している。
並列処理が普及することで、そのアプリケーション領域も拡大している。このため、対象となるデータも行列などの規則性のあるデータ構造から、オブジェクト要素を扱ったり、ハッシュマップや木構造を用いた集合データを扱いたいケースも増えてきている。 本研究では、分散集合ライブラリを提供することで、集合要素に対する再配置や map/reduce 演算を簡単かつ効率的に利用できるようにすることが目標である。また、分散環境におけるプログラム状態のバックアップ、コピー、分岐実行に向けた研究もおこなっている。プログラミング言語には、X10 もしくは Java 
現在、拡大しつつある並列処理のアプリケーション領域の一例として、大規模マルチエージェントシミュレーションの効率化に取り組んでいる。具体的には、東京大学和泉研と共同で人工市場シミュレーション基盤の開発を行っており、その大規模並列化に向けた研究をおこなっている。